ふんわり放牧

個人の日記です

2019年1月のマルタ旅行(7)

七日目.ドバイに到着するころには既に日付がかわっていた.

行きの時は3時間くらい時間があったが,帰りは2時間弱くらいの乗り換え.航空券を取った時は正直うまく接続できるか心配だったけれど,今回の旅では遅れることはなかったと思う.

ドバイに到着したときには深夜だが,空港の中は活気があってびっくりする.深夜便もたくさんやってるのでそれはそうなんだろうなと思う.ここでも遠くまでは行かないもののすこしばかり歩いた気がする. 隣のゲートは韓国行きということで,入り口の付近は日本人と韓国人が多い.きっとエジプトから帰ってきた人もいるんだろうなと思う.

ドバイから成田までは10時間くらい飛行機に乗っていただろうか.

filmarks.com

機内ではかもめ食堂があったので,観た.単純なのでフィンランドに行きたくなった.できれば夏場に行きたいものだが.

やりたいと思っていることの一つに,友人と海外旅行に行くというのがある.といっても,後輩とインドに行ったことがあるので,まったく経験がないわけではないのだけれど. 興味のある事柄について目的を持ってその土地を訪れるというのをやってみたいのだと思う.でもお金とか時間とかいろいろ成約があって大変そうだなと思ったりもする.難しいのかもしれない. いろんな人に話をしてみて,でもうまく乗ってくれるのは20人いて1人くらいいればいいほうなのかなと思う.これは相手だけの問題ではなくて,僕と旅をしたいかという話にもなるだろうし.

僕は鉄道がそれなりに好きだし,長距離の鉄道に乗るのもいいし,都市部の公共交通機関に乗るのもいいと思う. クラフトビールが好きなので,その土地の飲み屋だけではなく,今回醸造所に訪れるというのもいい体験だなと思った. 一方で,旅に対する疑念みたいなものもある.「わざわざ金を積んでまでしなくてはならないものなのか」とか「読書や映画鑑賞で代替できるのではないか」とか.「Googleストリートビューでいいじゃん」って話を学生時代に主張したこともあったっけ. この疑念に対する自分なりの回答としては,確かにメディアは不満はあれどとてもよくできていて,それで代替手段になる場合もある.作り手も多いし,本当に不満がないレベルで供給されていると思う.だけども,見たいものは人それぞれだし,自分が知りたい適切な粒度で記述されてることはまだまだあまり期待できない.それに満足できなさそうなら休みでも取って移動したほうが早いのかもしれない. それにくわえて私が関心があるのは,そこに訪れる人の暮らしだったり雰囲気だったりするし,街の仕組みを眺めることやちょっとしたコミュニケーションだったりする.どちらかといえば他人との関わりのようなものにも関心がある.読書や映画鑑賞から情報を受けとるのは,既にあるメディアから私に対してという一方向の流れ,個人的なものだろうから,個人的な体験を超えたくなったときに移動をし始めればいいのかなと思うようになった.1人で見て読んで満足できるならそこに居続ければいいし,そうでないならば移動し始めればいい,と.

妻との旅行はそれなりに面白くて,行った先もせかせかせずに滞在できたのが良かった. 滞在先では私がざっくりこうしたいと言ったら道案内は任せきりにしても大丈夫だったりして,安心できる.自分で細かいプランを立てなくても済むというのが良かった気がする.大枠だけ決めてあとはその日に決めるというのは,贅沢な時間の使い方だなと思う.観光地がたくさんあって,見たいものがたくさんあるとかなるとそうはいかないだろうけれど.あと適当にやろうという姿勢が,なにか決めておかないと困ってしまう彼女には迷惑だったかもしれない.せめて私はやりたいことを頭の中で勝手に決めずに,極力言語化すべきなのだと思う.

飛行機の中では円城塔の小説 『プロローグ』を読み終わった.

プロローグ (文春文庫)

プロローグ (文春文庫)

年末年始には『エピローグ』を読んでいた.

エピローグ (ハヤカワ文庫JA)

エピローグ (ハヤカワ文庫JA)

対になる小説,一方は純文学(と称されるやつらしい)でもう一方はSF.どちらも面白かった. プロローグはRubyMeCabGitHubなどが出てきたりする.だからなんだという話ではあるが.

成田に到着すると夕方.晩御飯を成田空港のコンビニで買って,NE'Xに乗って帰る. 東京は寒い,なんて言いながら帰ること.

帰国後の1週間は時差ボケに悩まされることになった.