ふんわり放牧

個人の日記です

『「へんな会社」のつくり方』読んだ

20年近く前の本になるわけだが、そういえば読んでなかったなと思い読んだ。 現代の視点を持つと、スタートアップ、特に30人未満の会社の取り組みとしては、 本書に書かれている社内向けの施策(たとえば社内の情報共有のオープン化や開発合宿、プロダクトのリリース判定等)は、特にへんなことでもなく。 タイトルに「へんな」とついているにも関わらず、そこまで違和感を感じない理由として、この本が書かれた頃は、まだ「会社」というものは、世間の認識としてしっかりかっちりしていたからなのかなと思うに至った。あるいは著者の取り組みは真に先進的であり、時代が追いついたということなのかもしれない。

むしろ外向け、利用するユーザに対する信頼については、狂気に近いのではないかと思ったりもするが、私がUGCの現場を知らないからそう感じるだけなのかもしれないし、今よりものどかな時代だからかもしれない。この10年でも様々な取り組みと苦労はありそうだが、それでもベースは変わっていないのだろうなぁと思ったりもする。

今読んでも全然おもしろいし、これまで読まなかったことを後悔するレベルであった。 この本が書かれた頃が一番私が「インターネット」にいたときでもあって、いろいろと懐かしい話題を思い出していた。関係者が記録を残しているおかげでインターネット上でも情報が深追いできるのが素晴らしい。

宮川泰 テレビテーマ・ワールド 買った

CDを購入。宮川泰が作曲したテレビのテーマソングを集めたアルバム。 知らない曲も多いけれど、いい気分になる曲が多いなと思って聴いた。

権利の都合か、Spotifyなどでは聞けない曲もあり、そういうものはCDを買うしかないということになる。

楽してモテたい、楽して痩せたい

システムとか仕組みを考えるのが好きだし、プログラマーの三大美徳(怠慢、短気、傲慢)を良しとしている。 私はコツコツやるのが得意じゃない。もうこれは生来のものだろうと思う。

関連して「ナッジ」の考え方とかすごい好き。当事者が気づいたらいい感じになってた、みたいな。 知人に「この業界の一番の発明はreCAPTCHA」って言ってた人がいて、 reCAPTCHA v1時代の「人間かどうかを判定すること」と、「機械ではできない判定すること」を同時に実施するというのは、 複数の問題を同時に解決しているという点で、まさしくアイデアだなと思う。

staff.persol-xtech.co.jp

職場で(体育会系のバックグラウンドを持つ)同僚がまるでアスリートのように仕事をしており、 「今の自分はまるで同じようにできないな」と思うのと同時に、なにか取り入れられることはないだろうかという気持ちにもなったのであった。

以前は何をしなくても食べたものがしっかり代謝できていたし、こんな私でさえも若さという魅力というか特権があったのだろうが、 今は日々の暮らしに気をつけないとどんどん贅肉がついていくし、もう中年に差し掛かっているわけであり、迂闊なことはできなくなっている。 おとなになりたくねぇなと言いながら生きているが、そうも言えないのであろう。

YAPC::Hiroshima 2024 行った

広島国際会議場で開催された YAPC::Hiroshima 2024 に参加した。

yapcjapan.org

会自体は大盛況であったと思う。

昨年はボランティアスタッフとして参加したが、今年は一般参加者としての参加であった。 ただし所属がスポンサーをしていたため、業務としての参加。参加費・旅費・宿泊費は所属負担。ありがとうございます。

所属のスポンサーについても触れておくと、以下の2件でスポンサーをしていたもよう。

  • 学生支援 座談会+記事広告
  • Silver Sponsor

私は一切タッチしていないのだけれど、学生旅費支援制度はいいですね。 私も学生時代はアルバイトをほとんどしていなかったので、自分の生活圏外のテックカンファレンスに参加したくなったときに、金銭面を理由に躊躇すると思うのだけれど、 その不安が解消される取り組みであろう。

今回は「ヨヨイさんは普通に参加して、交流してください」と言われたので、人々と交流していた。新しい人とも古い知り合いとも話ができたと思う。

内容については、職場で開催した振り返り会で話した。うまく喋ることができたか怪しいが、文字起こしされるだろうからそれで。


初手、ゲストスピーカーのそーだいさんの話を聴いた。コミュニティ活動やキャリアについての話。 彼の話はWebに公開されているインタビュー記事などで読んでいたのもあって、情報としてはそこまで新しいものはなかったのだけれども、 声にメッセージが載ると説得力があると感じた。素直に感動したのでトークが終わったあとに、その旨を登壇者にも伝えた。最前列で聞けて良かったと思う。

一方で、いわゆるキャリアの話のようなトピック、これ自体を一歩引いた目で見ると「自分たちの伝わりやすい語彙を使ったビジネスセミナーに参加しているのでは?」「その結果、聴いている自分が気持ちよくなっているだけでは?」という疑念も生まれてきた。もともと私はNot Techなトピックも興味の対象であるため、こういう話は私は「そうだよね〜」という感じで聞くことが多いのだけれど、今回はなぜかそういう気持ちになったのであった。 もちろん今回の会でキャリアの話をした人たちは皆さん、コミュニティから認められうる技術スキルを持った上での、あえての発表だったと思っていて、発表者の技術スキルに疑いの余地はないと思っている。すなわちフェイク野郎ではないだろう。

YAPCというハッカーのお祭りのようなところで、ずっとキャリアのような話を聴いてしまったことの違和感は少しはあるだろうが、 むしろ大きいのは、この1年近くのWebエンジニアのキャリアで自分自身が技術回帰の指向性が高まったことがあるのかもしれない。このような意識は自身に原因がある。今の自分は小手先のソフトスキルで仕事をするのではなく、己のテックスキルでなんとかするということができているだろうか、いやできていないなという内省が、カンファレンス参加によって自覚できたというだけのことなのかもしれない。


また関連して、広島を中心とした瀬戸内のTechコミュニティの人々の姿も印象的であった。 端的に言えば、私は今住んでいるところで地域に根ざしたコミュニティ活動ができているだろうか、という感覚。 東京近郊だとトピックごとに勉強会が発生しますが、そうではなくもっとローカルな活動、数駅先の人たちと集まって技術の話ができるというようなことはないだろうか。起こしたほうが良いのではないかという気持ちが芽生えた。 発表の場として、400人規模のカンファレンスがあり、それを下支えするような緩やかにつながるローカルな活動があったほうが良いのではないか。 しかし、ここは千葉である。人はいてもおかしくないのだが......。


みたいな話を懇親会やn次会などでダラダラしていたら、見事に他のYAPC参加者と同じように体調不良になり、今の今まで振り返りブログを書くことができなかったという話。お疲れ様でした。

YAPC::Hiroshima 2024 非公式予習会 参加した

株式会社はてな東京オフィスで開催された、YAPC::Hiroshima 2024 非公式予習会 に参加した。

今年もYAPCに参加することになった。しかも所属がYAPCのスポンサーをするということであったため、昨年までの関わり方とはまた違う状況。所属がYAPCのスポンサーになるのはわりと想像してない未来であった。

この業界は狭い世界で、「事前にYAPCの予習会としてイベントをしましょうよ」という声かけがあり、3社が集まって合同のイベントをすることになった。私はスタッフとして参加。といっても、スポンサーLTとして少し話したくらい。

現所属、YAPCに参加したことあるメンバーはいないわけではないのだけれど、今回のイベントの参加者では、私が何回も参加したことがあるという感じ。所属の人たちのキャリアパスとして、Perlを通ってきていないというのはかなりわかる。しかし私は普段はJavaを書いているため、社内の他のメンバーが書いているRubyやGoなどに比べると、一番遠いところにいるような気もするのだが。

スポンサーLTは、何について話そうかな〜となったのだけれど、会社紹介などはCTOが話してくれたので、私はYAPC参加の経緯や、初参加の人のためのアドバイスなどをさらっと。お歴々の方々の前で、釈迦に説法ではあるなと思いつつ。

運営話やLTなど、YAPCの空気感を感じることができて、意外なことに非常に楽しみになってしまった。手前味噌であるが気持ちをあげるイベントに参加できてよかったなと思う。

出身大学に行く

リクルーティングの一環として、出身大学に行き、学生の方と交流した。 自分が学生の頃、ここまでしっかりしていただろうか、いやそのようなことはないなと思うことがたくさんあり、かなり勉強させてもらったというのが本音である。

ところで私は滋賀にある大学に通っていたけれど、来年の4月から大阪にあるキャンパスに移転するそうだ。 もうここを訪れることはないのだろうなぁ、とは思う。土地に紐づくさまざまな思い出が想起される。

2023年冬の実家

家族のことが心配になったので様子を見に実家に帰った。 心配になった、というか、定期的に確認をしておいたほうが良いだろうという打算的な考え。

月曜日の午後から早退をして移動。火曜日・水曜日と実家で勤務。木曜日は代休で一日休みで移動日という構成。

実家からの勤務、インターネットはケーブルテレビ局がやっている回線で契約上は細い回線であり、業務をすることには不安があったが、 速度でいうと理論値まで出てくれるし、日中のMeetを使った会議なども問題なく。 1Gbpsで契約している自宅と体験としては差がない。 さすがにソフトウェアのダウンロードなどは遅いな〜という感じだが、数日の滞在であれば何も問題はない。 全国津々浦々までインフラを通し、維持してくれる事業者に感謝である。

親はめでたく高齢者であるし、様々なことでお金が必要になっているため、出ていくお金と入ってくるお金の現状の確認を少しだけ。 帰省のたびになるほど社会保障制度はこのようになっているのかという学びがある。 基本的には私には教育をしっかりやってもらったので、もうこれ以上は金銭的に頼るつもりもないし、 人様に大きく迷惑をかけるのでもなければ、あちらのやることに口出しするつもりもないが*1、 これまでできていたことができなくなっていくということについて、どう考えているのかということや、どう関わっていくべきかはまだ話しきれてないところである。 突然できなくなるということもあるし、徐々にできなくなっていくということもある。

実家にいたときには存在していない施設を巡る旅をした。 全国チェーンの店やニュースになるような施設など、気になっていたものを一通り。 どれも想像通り、ではあるが、存在しない頃を知っていると違和感が大きい。 「これが子供の頃にあれば」という気持ちもあれど、これらがなかったからこそ、外に出ていくモチベーションが生まれたという考え方もある。

上記の話より思うが、ここ数日どこに暮らすか・何をするかということについて人にあれこれ言うものを見るが、 究極的には何をモチベーションの源泉とするかであり、自分自身は何があればいいかということを知る旅なのだと思っている。 ある意味では「足るを知る」でもあるなとも。 「働かなくても年金がもらえること」についてアレコレ親が話していたところ、何事にも感謝をしろという説教を祖母がしていた。

次回は春です。お楽しみに。

*1:民法上の扶養義務の話を意識しています