ふんわり放牧

個人の日記です

JJUG CCC 2024 Spring 参加した & 発表した

新宿で開催された JJUG CCC 2024 Spring に参加した。JJUG CCC への参加は前回に続いて2回目。また今回は公募セッションに採択されたため、発表も行った。自社イベントやスポンサー参加で権利があるものを除けば、エンジニアとしての発表は初めてでは?

所属がJavaを使ってサービスを開発しているので、今回もスポンサーとして参加した。 スポンサーブースに来ていただいた方や、資料を受け取っていただいた方、スポンサーLTを聞いていただいた方に感謝したい。スポンサーとしての振り返りは所属のほうで実施するため、ここでは深くは触れない。

参加者の方としっかり話し込むこともしたため、結構面白かったですね。会場の都合上、広めの休憩スペースがなくてなかなかそういう風景が発生しにくいのだけれど、スポンサーブースだったり廊下だったりで話せたのは、技術コミュニティの会として良かったところ。

発表のほうは『ビルドツールとはなにか?からはじめるGradle超入門』というタイトルで20分のセッション。ビギナー向けの発表・40分の発表として申し込んだのだけれど、20分で依頼が来たため、当初の想定からすると泣く泣く削った内容も多い。

speakerdeck.com

これはJavaの現場の特有の難しさだと思っているんだけれど、利用しているOSやIDE、使っている処理系のバージョンやフレームワークが多岐にわたるため、たとえば「CLIツールなんて一切使ってないです」「Eclipse使ってます」って人がいても全然おかしくなくて、どこに目線を合わせるかという独特の難しさがある。ツールの説明をする以上、「Javaコードを貼り付ければ良い」では収まらないわけで、今回は、macOSIDEIntelliJ IDEA)利用という立ち位置で説明となった。IDEでOS間のギャップは吸収するという目論見。もう少し高いレベルの話をするときは、そこは割り切っていいかなと思いつつ、それらは参考資料などでも挙げた既存の発表があるので、そちらに任せることにした。

それよりも困難だったのは、発表までのモチベーションの維持である。 発表内容はドキュメントに書いてあることを基本はなぞっただけなので、新規性という点ではあまり価値が発揮できてないと思ってて、 これまでやってきた発表以上に「こんな発表を聞いて誰が嬉しいんだ」となって資料作成がマジで進まなかった。

知見の共有という切り口において、「自分しか知らないぜ」のような研究発表であれば、まだ知らないことを伝えることに対するモチベがあり、 たとえドキュメントに書いてあることを発表するでも、「今の俺達の問題には、この機能が効くぜ」というような、社内の問題を解決するタイプの提案ならまだマシなのだが、 聴衆のレベルもわからず、ドキュメントを読めばわかることをあえて伝えることは「こんなことやって意味あるんやろか」みたいな気持ちが去来してなかなか手が動かなかったというのが正直なところ。 しかし、かつての自分がこの発表をもし少しでも聞いてたら、時間を無駄にしなかった可能性があるのだから、そういう人がもし会場にいたらという思いだけで、なんとか当日を迎えた。きっかけづくり。

私のこれまでの発表スタイルはいわゆるIMRAD形式のスタイルがベースで、今回はあえてスタイルを崩したのも新しい挑戦ではあったが、聴衆を引き込むスタイルの話し方はなかなか難しい。講義を行う大学の先生は偉いな〜とつくづく思った。90分を15回やるわけでしょ。いや〜、凄まじいすね。

また社内の発表練習では、私の何倍もの経験を積んだエンジニアのみなさんに聞いていただき、非常に参考になりました。ありがたい限り。

ということで、自分が次にこの手の発表をするときは気をつけましょうという知見というか、次回へのモチベーションが醸造されたのが良かったポイントです。

懇親会では聞いた発表についての質疑もでき、LTも楽しめたので、懇親会まで参加できてよかった。

別の話としては他のカンファレンスでは登壇されるような方々が「いやー知り合いいないんすわー」とぼやいているのが聞こえてきて、なかなかおもしろかったすね。

いやーしかし、このイベント、無料なんだよな。無料でこの規模のイベントを開催するのすごい。参加者の皆さんお疲れ様でした。