ふんわり放牧

個人の日記です

YAPC感想で書かなかったこと

いくつか書かなかったことがあるので、別エントリーで書く。

nhayato.hateblo.jp

感想というか参加報告は上記エントリ。

箇条書きで書く。

  • 同窓会という言葉を使うのはあまり好きではない
    • 学校の同窓会が想起されて、たまたま同じ時期に同じエリアで過ごしただけの人たちと過去の話をするということや、そのような会に若者を無理やり動員して付き合わせる構造に嫌悪感がある
      • 歳をとったので、その手の会でしか癒せない感情はあることは理解できるようになったが......
      • これは反論できて、その言語やコミュニティが好きな人が、かつて自主的に集まっていた背景があることや、現在も自分の意志で集まる会を、学校の同窓会と同一視するのは慎重になったほうがよさそう
    • そもそも文化祭的なノリが好きではないという気持ちもある
      • 一方で遠くから眺めるのは好きなので、ひねくれている自覚はある
    • 「現状報告会」くらいの意識で、自分の中での語義のアップデートというか、言葉のアップデートをしたほうがよいのだろうと思う
  • Perlの会であり続けてほしいという気持ちがある
    • OOPSLA というプログラミング言語の学術的な国際会議のことを思い出す
      • (自分がいた分野の話ではないので又聞きになるが)
      • もともとオブジェクト指向プログラミングの国際会議として開始されたが、10年くらい前にSPLASHという会議の一部として発展的な進化をした
        • 現在は会議自体の名前は残っているし、メインの会議ではあるもののOOPSLAだけで単独開催できるほどではない雰囲気を感じる
        • 今となれば「オブジェクト指向の研究ってなんだよ」ってなるが、現在世の中に使われている技術や考え方が OOPSLA で提唱されているし、また交流の場でもあった
      • じゃあYAPCも別の会に発展させる?
    • 私は言語の機能はその言語とコンパイラだけでなく、周辺のツールや開発環境も含むという立場に立っている
      • そういう意味では、言語の開発者/ユーザーコミュニティも言語機能の一部では?
      • 場がなくなると、開発者体験としては格段に質が悪くなってしまうだろうと思う
    • いくらプロダクションで使われる事例が減ろうとも、開発者がここに行けば必ずこの言語の話ができるという場は、その言語にとっては必要と思う
  • 終わり時を見つけることについて
    • とはいえ、盛り上がらない場を維持し続けるのはツラい
      • 幸いこれについては、そこまで不安にならなくて良さそう
    • 別にPerlというプログラミング言語に限った話ではないと思う
      • こういう国に生まれた以上は、我々や少し上の世代で方向性を見つけなければいけない話題だと思う。衰退していく可能性のある場をどのように着陸させるかは、いろんなところで話されていく話題だろうなと。
    • プログラミング言語に流行り廃りがあることは、業界全体で見ればいいことと思う(進歩していることなのだから)
      • 逆に、無理に同じツールを使い続けるほうが邪悪でしょう
      • 人間の能力の発揮のされ方は、ある特定のツールを使い続けることではなく、変わりゆく環境に対応したツールを生み出したり適応することと思いたい

こんなことは、日頃からコミュニティのことを考えている方々であれば、当然思いを巡らせる事柄でしょうし、 たまたま誘われて参加したような人間があれこれ言うのも失礼だし、感謝や今後のことを書く場では似合わないと思ったのでまとめて書くことはしなかった。 しかし、自分が考えたことやスタンスを明らかにすることは、価値がありそうと思ったため書いた。こういうのは後で読み返すと味があっていいはずなので。