前々職の時、人工知能学会に所属していたこともある*1し、人工知能という名前がつく部署で仕事をしていたこともあるわけ*2だが、 自分の仕事を話すときには、AIって言葉は使わないようにしていた。 2010年代後半、深層学習の諸々が使えるようになってて、特に部署の外の人と話をする時に「これってエーアイってやつですか」みたいなことを言われることがあったわけだが、 そうですねなんていいながら、機械学習とかそのあたりの言葉で置き換えていたように思う。
今でも「AIのツール」ではなく「LLMのツール」と言うようにしているけれど、そこまで徹底することはなくなったなと思う。 「自分は人工知能分野では何も成し遂げなかったな」、そして「あの分野にい続けている皆さんと比較してもそこまでの熱量が持てないな」と距離をおいてるし、 今でも「AIエンジニアの求人のご紹介です」というメッセージは今の自分だとゴミ箱行きです。
この1,2年、最近AIのツール伸びてきてという頃に来た人たちがどういうバックグラウンドや期待感を持つのかはあまりよくわかっていなけれど、 3,4年くらい前までは「(人工知能分野に興味のない人たちが思う、)AIでできることに対する期待値」は、適切なものではなかったと思うし、 こちらができることできないことをうまく伝えなかったばっかりに、落胆させてしまうことが周囲でも多かったように思う。 人に『仕事ではじめる機械学習』などを押し付けることなんかもあった。
期待値のコントロールに失敗することがあまり良くないのではということを思い続けて、 何でもできる魔法のように聞こえる「AI」という言葉は使わないようにしていた。
もっとも、ここ最近はエンジニアではない人のAIの使い方についてなるほどと思える事例も増えてきたし、 世間の期待値がかなり高くなっているが、ツール側もしっかりその期待に応えていると感じる。 なによりあらゆるところでユーザが増えてきて、各々が今のところのできること感覚を掴んできたというのがありそう。 もうこうなってしまえば、誰かがブレーキをかける必要はないし、好きにすればいいなとそういう気持ちである。
