2024年8月5日にBASE株式会社で開催されたWelcome Fintech Community #2に参加した。
前回に引き続き、2回目の参加。
また今回はお誘いいただいたので、企業LTとして10分のトークも実施した。内容は以下。
前回はクレジットカード系の話題が多かったので、ちょっとだけずらして電子マネーの話をしたがどうだっただろうか。
会のレベルというか練度が高くて、たとえば公募LTも「これ本当に公募か? 仕込みでは?」と思えるくらい面白い話が聞けた。
懇親会もあったし、その後、参加者の方々と(私が)終電を逃すまで飲酒をしていた。 またお会いできたらと思うし、今度は会社の人も呼ぼうかなと。
さて私の発表であるが、資料作っていて、「これはなかなか発表しにくいものであるな」と感じてしまった。 システムで利用できる電子マネー決済のブランドは公開・記載されているとおりであり、それ自体は秘匿情報でもなんでもないんだけれど、 その実現にあたっては企業間のつながりがあり、契約がある。 まず契約が先にあり、システム間の連携方式があったうえで、当社システム上での実装があるということであるから、 どうしてもどのような会社間の約束事があったかということに、影響を受けてしまうのだなと思う。 言ってしまえば、必要以上にシステム側の事情を具体的に書きすぎることは「社外で会社の契約関連情報を漏らすやべーやつ」になってしまう可能性もあり、 「ここは具体的なことは言わないけれど、ちょっと想像して聞いてみてください」という書き方をせざるを得なかったかなという感じ。また資料には簡単のためにあえて書いてないこともあります。 一方で、『決済サービスとキャッシュレス社会の本質』にも書かれていたけれど、立場が変われば見えるスコープや理解が異なるという話はありそうで、すべてを俯瞰できる立場の人が私の発表を見ると、私の予期しないところで内情を想像できてしまうとかはありそうかもしれない。私にとっての(システム上の)常識は、必ずしもすべての常識ではない、みたいな。
かといって、そこで「沈黙は金」とか言って何も話さないと、業界に人は来ないし、怖い業界だと思われるかもだし、あまりいいことはないとも思う。面白い情報を共有して、知見を共有し、活かしていくという技術者としての営みもまた大切なことであろう。これまでなんとなく使っていた仕組みの裏側がわかると、面白いと思えることはあるんじゃないかなと思って、「電文の話」と「ブランドの差」の2つに絞って話をした。
電子マネーのブランドは、そのブランドが信頼に足ると思われるエコシステムを維持することも、仕事の一つであろうし*1、 そういう相手があることを、たかだか2,3年業界で開発をしているような人間に発表されるのはおこがましいかしらと思いつつ、言える話を言えるだけ話したつもり。 ビジネスである以上、自社の中ですべてが完結する業界なんてなかなかないと思うけれど、4パーティースキームのような大きな枠組みがあって、直接やり取りをしている相手だけでなく、その先の会社があるってのは独特の世界観かもしれない、なんてことを思ったし、そういうことをシステム話も交えてもっとしたいんだろうなと思う。